コーキングとは
外壁材と外壁材の間にあるゴム状のパッキンや、お風呂の浴槽と壁の隙間を埋めるゴム状のパッキンを
コーキング(シーリング)と呼びます。
コーキングは、シーリングと呼ばれていたりと人によって呼び方が違いますが、
コーキング工事もシーリング工事も同じ工事内容で、コーキング材もシーリング材も
同じ材料のことですので、どちらにも違いはありません。
コーキング(シーリング)は、建材同士がぶつかり合うのを防止する、クッションとしての役割があります。
硬い外壁材を直接固定してしまうと、動きに対応することが出来ず、
外壁材が割れてしまったり、歪んだり、外壁としての耐久性が著しく低下します。
そのため、外壁材と外壁材の間にゴム状のパッキンを挟むことで、
それが緩衝材となり外壁材と外壁材がぶつかり合うのを防止してくれます。
コーキング(シーリング)は、外壁や住宅設備を衝撃から守り、建物の資産価値を守る役割があります。
また、住宅に存在する様々な隙間を埋めることで、建物全体の防水性能を高める役割もあります。
コーキングが必要な場所
外回り
- サイディングボードのつなぎ目
- ボード同士の動きを受け止めるクッションの役割と隙間から雨水が浸入しないようにする防水の役割
- 窓まわりなどサッシの隙間
- サッシを設置する際にできる隙間を埋め雨水の浸入を防ぐ防水の役割
- ドアなどの建具周り
- ドアを設置する際にできる隙間を埋め雨水の浸入を防ぐ役割
- ベランダのつなぎ目
- ベランダの手すりの金属部分や、立ち上がり部分のつなぎ目から雨水が浸入しないようにする防水の役割
- 笠木(屋根)のつなぎ目
- 笠木と呼ばれる屋根の建材や金属素材の建材が重なるつなぎ目から雨水が浸入しないようにする防水の役割
- 玄関タイル
- 玄関タイルにもタイル通しを接着する役割と隙間を埋める役割がある
- 煙突のつなぎ目
- 煙突のつなぎ目にも部材の隙間を埋め、雨水の浸入を防ぐ防水の役割
水回り
- お風呂のタイル
- お風呂のタイル同士の接着の為とシャワーなどの水分が内部に浸入しないようにする防水の役割
- 洗面台のつなぎ目
- 洗面台と、壁面の間にできる隙間を埋める役割と水分が内部へ浸入するのを防ぐ防水の役割
- ガス台のつなぎ目
- 壁面とガス台の隙間や調理台との隙間を埋める役割と水分が内部へ浸入しないようにする防水の役割
内装
- 壁紙のつなぎ目
- 壁紙の継ぎ目を埋め、壁紙の早期の剥がれを防ぐ役割
コーキング劣化のチェックポイント
新築から数年経つと、まず最初に傷みだすのがコーキング箇所となります。
そのコーキングの劣化は、傷みの症状によって原因が変わります。
- ひび割れ
- コーキング材の劣化や寿命により、真ん中が破断し、細かなひびが入っている
- 剥離
- コーキング材の厚み不足が原因で、割れや剥がれがおき、バックアップ材やハットジョイナー(青い下地部分)が見えている
- 肉やせ
- プライマー不足やコーキング材の選定不足により、隙間を埋めていたコーキング材が細くなって隙間が大きくなってしまう状態
外壁の主な役割は雨水から建物を守るという防水機ですので、その機能を失えば外壁そのものが悪くなります。
基盤や土台まで雨水が侵入し、建物の構造そのものに重大な損害を与えかねませんし、
コーキング材の破損は外壁全体に大きな影響を与えるので、発見次第放置せずに修繕を行うことが大切です。
施工の流れ
- 1.既存コーキング材の撤去
- サイディングとコーキング材の間にカッターを入れ、切り取ります。
- 2.下地の清掃と乾燥
- 汚れや油がついているとうまくコーキング材が接着しないのため、十分に清掃します。
- 3.バックアップ材の装填
- 4.マスキングテープ貼り
- 目地周辺の汚れ防止と仕上がりを綺麗にする為に使用します。
- 5.プライマー塗布
- 接着性を確実にする為、被着面にむらなく均一にプライマーを塗布します。
- 6.コーキング材の充填
- 7.ヘラ仕上げ
- ヘラ又はナイフで充分に押え平滑に仕上げます。
- 8.マスキングテープ除去
- 仕上げが終わり次第マスキングテープを除去します。